終わりの予感

芦名野ひとし先生作、ヨコハマ買い出し紀行

茶店を営み、主人の帰りを待つロボットのアルファさん
近所の子供、タカヒロにマッキ
ガソリンスタンドのおじさん
ロボット専門のお医者さん、通称先生



終末が近い世界で、ただゆっくりと流れる登場人物の時間を切りとった、
ただそれだけの作品。
連載開始から10年近くが流れ、終わりの時間も近づいている、
今月号を読んでそう感じました。



リアルタイムで読み続けてきた作品の中では、一番思い入れのある作品の一つです。
ロボットだから、周囲と流れる時間は違う。連載開始当時は子供だったタカヒロ
も、今月号ではもう青年になっていました。飛行機で現れたタカヒロとマッキを
見送るアルファさんの表情は、過ぎてしまった時間の流れを読み手にも実感させ、
同時に終わりが近いことも実感させるに十分でした。




次回、さらに時間が流れた世界で、アルファさんはどんなふうに生きているのか。
どんな結末であれ、幸せな結末を。



ヨコハマ買い出し紀行 1 (アフタヌーンKC)

ヨコハマ買い出し紀行 1 (アフタヌーンKC)